誕生日が近づいてきた。
妹と、妻の実家から、立て続けにプレゼントが届く。
どちらもエビス。
「ビールはエビスしか飲まない」とさんざん吹聴した甲斐があった。
昨日は本の整理をした。
私は、読んでつまらなかった本をため込む癖がある。
つまらないのは今の自分のせいだ。いつか読み返せば、きっと面白いに違いない、と考えるからだ。
でも、時間がないんだ中年は。もう読み返すことなんてないだろう。
段ボール3箱分を売ることにした。妻と2人でラーメンを食べられるくらいの値はつくはずだ。
市内で最も真っ当そうな古書店を選び、親父さんにみてもらった。
「申し訳ないけど釧路では売れないんだよね、こういう本は。札幌ならいい値がつくかもしれないけど」
丁重に断られた。
山積みの本を家に持ち帰る元気もない。
捨てに行こう、高山にある釧路広域連合まで。
その前に腹ごしらえ。
当初予定していたラーメン屋は駐車場がいっぱいで、近くの天ぷら屋に変更。
私が注文した天丼は、海老が5匹のっているが、味がしない。
妻は「お子様かきあげ丼」を親の敵にでも会ったみたいに無言で食べている。
彼女は、外食で不味いものに出遭うと、ムキになって完食する癖がある。プロがつくったのだから不味いなんてあり得ない、食べているうちに美味しさが伝わってくるに違いない、と思うらしい。
それでも半分涙目で私の方を見るので、少し手伝った。
大きなホッキ、ホタテ、イカが入っているが、旨みがない。
店を出てから、「ホットケーキみたいな天ぷらだったね」と感想を述べあった。
釧路広域連合では、入口で車ごと計量される。ゴミを捨てた後、再度、計量し、480円請求された。10kg80円だから約60kgあったことになる。
釧路市のはずれまで来たからと、そのまま晩酌の肴の買い出しに。
厚岸漁協の直売所で特大サイズのアサリ、釧路町のヤマ福たから屋で揚げたての蒲鉾を買う。
家に帰ると、鹿撃ち名人の奥さんがニジマスを届けてくれた。名人はこの時期、釣り名人に姿をかえている。
本は金にならなかったが、ニジマスの刺身で飲むエビスは格別。いい誕生日を迎えられそうな気がした。
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